ニュース 社会 作成日:2011年6月16日_記事番号:T00030651
 「ナイジェリアの手紙」といえば、アフリカを舞台に電子メールなどを利用して大金をだまし取る国際詐欺。10年前から世界中で被害が続出している。新北市に住む60代の退役軍人、謝さんは3年前、インターネットの「南アフリカワールドカップ宝くじ」で台湾元にして数億元に上る大賞に当せんした。これが、その「ナイジェリアの手紙」だとは知る由もない謝さんは、以来詐欺グループの「かも」になった。
妻によると、謝さんは英文の電子メールやファクスで、詐欺グループと連絡を取り続け、手数料や税金などの名目で要求された金額を次々と送金、この3年間で1,000万元以上をだまし取られていたらしい。自分が当せんしたと信じて疑わない謝さんは、家族や周囲がどんなに説得、哀願しても聞く耳を持たなかったようだ。
そんな折、謝さん宛てに南アフリカから1枚のVISAカードが届いた。賞金全額がこのカードの口座の中に入っているが、カードの利用開始手続きのためには、本人が現地へ赴かなければならないとの説明だった。反対する妻の不在を狙い、謝さんが南アフリカ行きの機上の人となったのは13日のこと。夫の姿が見当たらないことに気付いた妻は、すぐ警察に通報した。さらに立法委員経由で外交部にも協力を依頼し、まずトランジット先の香港で謝さんを引き留めようとしたが失敗した。
そこで、大使館に当たる駐南アフリカ代表処が動き、ヨハネスブルグ空港でやっと謝さんの行く手を阻むことができた。同時に、謝さんを迎えに来ていた詐欺グループのメンバーであるナイジェリア人男性が、現地警察に逮捕された。
こうして謝さんは危機一髪で詐欺グループのわなから救出されたが、運が悪ければ誘拐されて人質となり、家族に身代金が要求されるところだった。一般に人質の生還率は極めて低いという。懲りない謝さんも、これで目が覚めるといいのだが。
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