ニュース 社会 作成日:2011年6月16日_記事番号:T00030657
故蒋介石総統の侍衛長から、参謀総長、国防部長、行政院長を歴任し、郝龍斌台北市長の父でもある郝柏村氏は、国民党政権が1949年に中国大陸を失う前の5年間に蒋総統によって記された日記から、重要部分を抜粋し、注釈を加えて編集した「蒋公日記1945〜1949・郝柏村摘註」のうち、自身による解釈部分の先行出版を予定している。郝氏は国民党が中国大陸を失った原因は、「当時の黄埔軍官学校第1期生を中心とする軍官の能力不足のため」との見方を持っている。16日付中国時報が報じた。
郝氏はこれについて、「彼らは10年もせずに小隊長から師団長に昇進したため、戦略、戦術の素養が低く、大軍の指揮能力に欠けていた。数万人の兵の指揮権を握ったことで戦場の経験が豊富と思い込み、北伐(1926〜28年の国民党軍による中国統一戦争)が簡単に成功したこともあっておごりが生まれた」と指摘した。
軍事上の失敗こそが国民党の敗因という見方は明確で、1948年秋に蒋総統が師団長の意見を取り入れて瀋陽を放棄し、営口・葫蘆島の2港を補給拠点として兵力30万人で守っていたならば、中国人民解放軍の林彪司令官による50万人の大軍の華北進出を阻むことができ、共産党に49年10月に北京で中華人民共和国の建国を宣言されることもなかったとしている。的確な軍事的対応によってその後の米国の政局の変化を待っていれば、中国大陸を失わずに済んだとの見解だ。
黄埔軍官学校は孫文が24年、広州に設立した中華民国陸軍の陸軍士官養成学校で、蒋介石氏が初代校長を務めた。後に軍人、政治家として活躍する同校出身者は、国民党、共産党とも数多い。
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