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「滷肉飯」が正式、台北市がミシュランガイドに一言


ニュース 社会 作成日:2011年6月20日_記事番号:T00030709

「滷肉飯」が正式、台北市がミシュランガイドに一言

 「魯肉飯」か「滷肉飯」か──?台湾を代表する小吃(軽食)「豚バラ肉のそぼろかけご飯」のことだ。中国語では魯、滷ともに同音であるため、これらの表記法が混在して使われているのが現状。一体どちらが正しいのだろう?

 今年2月に発行された、ミシュラン社の観光ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド台湾版」には「魯肉飯」と表記され、発祥地は中国・山東省だと説明されている。

 「魯(滷、鹵)肉飯は台湾発祥なのに」と、この解説に首をかしげた人がいる。郝龍斌台北市長だ。ミシュランガイドは魯肉飯の「魯」が山東省の略称であることから、山東料理だと誤解してしまったものと推測した。「滷」はしょうゆ類のたれで煮込む調理法を指す。郝市長によれば、その作り方に由来して、正しくは「滷肉飯」と表記すべきだという。

 19日にミシュランガイドの間違いを指摘した市長は、今後「滷肉飯」を正式名称として国際的に普及させる方針を明らかにした。滷肉飯の英訳は、今後専門家を集め、台湾語の発音を利用した固有名詞を作ることを検討しているという。ミシュランガイドに対して現在の記載を削除するよう求めるつもりはないが、「魯肉飯」とは区別して「滷肉飯」を加えるよう要求するらしい。

 なお、開業当初の看板に誤って「魯肉飯」と書かれ、以来現在に至るという有名チェーンレストラン「鬍鬚張魯肉飯」は、今後も改名しない方針だ。また、全土に20店以上を展開する「金仙魯肉飯」は、「台北市は余計なことを」と不満気で「お客が気にするのはおいしさだけだ」と訴える。

 台北市をグルメシティとして国際的にアピールしたい郝市長だが、市民は「学校給食に可塑剤は含まれていないのか」ということの方により関心が強いようだ。