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双十節式典、陳総統「中華民国」口にせず


ニュース 政治 作成日:2007年10月11日_記事番号:T00003079

双十節式典、陳総統「中華民国」口にせず

 
 中華民国建国の契機となった辛亥革命を記念する毎年恒例の双十節式典が10日行われたが、陳水扁総統は総統府内で行ったあいさつで、「中華民国」という単語を一切使わず、年号も民国暦を使わず西暦を使うなど、「脱中華民国化」の意図を強くアピールした「建国記念日」となった。恒例の参加者の前での演説も行わず、総統府中央塔に毎年掲げられる「中華民国の建国記念日おめでとう」のスローガンも、今年は「台湾は国連に加盟する」だった。 

 民進党政権発足以降、野党陣営は双十節の公式行事には参加せず、独自の祝賀行事を行うことが通例となっているが、今年は台北市政府で国民党の総統選候補者、馬英九氏も参加しての国旗掲揚式が行われた。カク龍斌台北市長(カクは赤におおざと)は「中華民国を語ろうとしない陳総統は、市民の心を深く傷つけている」と語り、最高指導者が率先して国民統合を破壊しているとして強く批判した。

 双十節の公式行事では16年ぶりの軍事パレードが復活し、国産の超音速対艦ミサイル「雄風型」や、対空ミサイル「天弓3型」が公開された。一方、中国大陸への攻撃射程を持つ巡航ミサイル「雄風2E型」は登場せず、米国や中国への配慮をうかがわせた。
 
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今年は陳総統の任期で最後の双十節だった。
祝賀ムードは年々薄まる一方だ(10日=中央社)