ニュース 社会 作成日:2011年6月23日_記事番号:T00030795
 中国人観光客の台湾自由旅行解禁まであと5日。台湾の伝統的な焼き菓子、鳳梨酥(パイナップルケーキ)」が中国人にも台湾土産として人気を博し、近年、商機に目を付け新たに工場を建設するメーカーも現れている。
業界団体の台北市糕餅商業同業公会(タイペイ・ベーカリー・アソシエーション)によると、2006年に約15億台湾元だった鳳梨酥の年産額は、10年には250億元に。5年間で15倍以上と飛躍的に拡大した。
旅行業者の統計では、台湾を訪れる中国人観光客の半数近く、42%が鳳梨酥を購入している。しかも一度に大量購入するケースが多く、1人当たりの平均消費額は1,300元。中には鳳梨酥を30万元分も買った人もいたとか。
中国人観光客がよく訪れる台北101ビルや太平洋崇光百貨(太平洋そごう)では、鳳梨酥の売上高はお茶を抑えてトップ。空港の土産物店でも、売れ筋は鳳梨酥だ。台中の有名鳳梨酥メーカー、宝泉食品によると、目下、空港の販売店では1週間に600~700箱を販売しており、自由旅行解禁後は2~3割増を見込んでいる。新東陽も、解禁後は15~20%の伸びを予測しているという。
鳳梨酥といえばこれまでは日本人の台湾土産の定番だったが、なぜ中国人の間でも人気に?鳳梨酥の知名度アップに貢献したのが、2006年に始まった「台北市鳳梨酥フェスティバル」だろう。
同フェスの成功で「レンガ型」で「パイナップル餡」ばかりだった鳳梨酥は、形や皮、餡などが改良され、チーズ味やクランベリー味などバラエティ豊かに。値段も1個8元から最高級の1,200元(中華民国建国100年を記念した維格餅家の「台湾一百宝島紀念版鳳梨酥」、1個1,315グラム)まで選択肢が広がった。
同公会によると、自由旅行解禁で新たに増える中国人観光客が100万人を突破すれば、鳳梨酥の生産額はさらに20億~30億元成長する見通しだ。すっかり中国人の味覚をつかんだ鳳梨酥、いよいよ百家争鳴の戦国時代に突入したといえるだろう。
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