ニュース 政治 作成日:2011年6月24日_記事番号:T00030829
中国・清華大学の楚樹龍教授が中台関係について、双方が相手側の政府を「一つの中国の中の中央政府」と認め合う「一国二政府」の枠組みをつくるのが望ましいと主張したことに対し、馬英九総統は23日応じた蘋果日報の単独インタビューで「『一つの何か、二つの何か』などの主張はそれぞれメリット、デメリットがあるが議論はできると思う」と述べ、検討の余地はあるとの考えを示した。24日付同紙が報じた。
馬総統はこうした提案が行われたこと自体に意義があると評価し、就任以来進めてきた「互いに主権を認めず、統治権を否定しない」という中台関係の政策方針の運用がうまくいっている結果だと自画自賛した。
楚教授によると、台湾の国民党陣営と中国では「一つの中国」の定義に根本的な違いがあり、現在は中台双方がそれぞれの定義に基づいて「一つの中国」の政治的現状を維持しているため、どちらかがいつでも変更できる不安定さがある。そして中台が長期的かつ安定した関係を維持するためには、双方が相手側を「一つの中国の中の合法政府」と認めるべきで、そうすれば双方の政府関係者が相手側を「当局」と呼んだり、官職名の使用を避けるといった不自然な状態は解消すると主張している。
なお、楚教授の発言に対し総統府は、馬総統の両岸(中台)政策は、中華民国憲法の枠組みの下、「一つの中国、それぞれの解釈」の「1992年の共通認識」の堅持であり、この「一つの中国」は中華民国を指す、との公式見解を強調した。
一方、野党民進党の高志鵬・立法院党団幹事長は「化粧を施した(中国側の)統一作戦であり、台湾がこうした主張を受け入れるならばわなに陥ることになる」と批判した。
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