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李登輝元総統、外交機密費横領で起訴


ニュース 社会 作成日:2011年6月30日_記事番号:T00030941

李登輝元総統、外交機密費横領で起訴

 最高法院検察署特別偵査組は30日、1994年当時の外交機密費横領事件で、李登輝元総統とシンクタンクの台湾総合研究院の創設者で元中華開発董事長の劉泰英氏を横領、資金洗浄(マネーロンダリング)の罪で起訴した。中華民国の歴代総統が刑事事件で起訴されたのは、陳水扁前総統に続き2人目となった。


起訴された李登輝元総統(左)と劉泰英氏(右)。10数年前の事件で起訴したことは、総統選を前に本土派陣営に打撃を与える政治的目的も見え隠れする(30日=中央社)

 起訴事実によると、李元総統は94年に南アフリカとの外交関係維持を図る工作(奉天專案)の資金として、国家安全局の予算から拠出した機密費2億8,204万台湾元(約8億円)のうち、779万7,000米ドルを台湾総合研究院の設立資金などにした。劉氏はこの過程で、44万米ドルを私的に流用したとされる。起訴事実はこれまでの捜査で既に明らかになっている内容がほとんどで、新事実は示されなかった。

 記者会見で検察側は「李元総統は国家元首として、全市民、全公務員に手本を示すべき立場にありながら、法を守らず、外交機密費の残余資金を資金洗浄し、私的に流用した」と指摘した上で、「犯行事実を否認しており、反省が見られない」として、適当な刑罰に処するべきだと主張した。