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映画館に臭豆腐の異臭、持ち込み解禁で迷惑行為続出


ニュース 社会 作成日:2011年7月7日_記事番号:T00031084

映画館に臭豆腐の異臭、持ち込み解禁で迷惑行為続出

 「臭豆腐のにおいが苦痛で、帰りたくなった」——映画館でこんな声が聞かれるようになったのは昨年の1月からだ。行政院消費者保護委員会(消保会)が、「映画館が、観客に食べ物の持ち込みを禁止するのは違法」としたことから、観客は映画館に食べ物を持ち込むことができるようになった。

 以来、映画館には実にさまざまな食べ物が持ち込まれるようになっている。冒頭に挙げた臭豆腐のほか、羊肉爐(羊肉の漢方鍋)、薑母鴨(鴨肉としょうがの漢方鍋)、鍋料理、牛肉麺など、密閉された空間では周囲に迷惑となるにおいのきついものや、音の出る汁物の持ち込みも後を絶たない。

 アルコールの持ち込みも多く、映画を観ながらコーリャン酒を飲んで酔っ払い、通路や前席の観客にゲロゲロ…という人までいるという。実際、映画館側が観客の持ち込む食べ物を制限することは不可能で、他の観客の権益が損なわれないよう、常識ある行動を呼びかけるのが精いっぱいだ。

 さながら食堂のようになってしまった台湾の映画館。エスカレートする食べ物の持ち込みを嘆き、快適な空間で映画を楽しみたいと持ち込み解禁に反対する消費者も現れた。高達宏さん(男性)は先月末から、インターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、フェイスブックで、「映画館に食べ物持ち込み解禁を迫るな」運動を呼び掛けており、1週間余りで既に3,000人を超える賛同者を得ている。

 高さんは映画館への食べ物持ち込み解禁に対し、「愚かな政府が制定した愚かな法規」と嘆いている。先進国家では劇場などを「食堂化」しないのが当然で、台湾の政策は純粋に映画を楽しみたい人の権益を損なうものだと批判。その上で、「国家劇院にも持ち込み規定は適用されるのか?」と問いかけている。