ニュース 社会 作成日:2011年7月12日_記事番号:T00031172
 絶滅の危機にある保護動物、台湾黒熊(ツキノワグマ)が、台東県海端郷の人里に出没し、住民を驚かせている。複数の村人が目撃したほか、走行中の列車とすれ違うという一幕も。「クマ出没」はいま、現地で最もホットな話題だ。
現在、約300〜800頭が生息すると推測される台湾黒熊は、全身が黒い毛で覆われ、胸の部分だけに三日月状の白い毛が生えているのが特徴だ。
本来は、中央山脈など海抜1,000〜3,700メートルの山間部に生息しているが、今回目撃された海端郷は、海抜300〜400メートル。夏は台湾黒熊の繁殖期であることから、エサを求めて山を下りてきた可能性が指摘されている。
10日午後5時半ごろ、台南市から台東県関山鎮を結ぶ南部横貫公路(省道20号線)で、道路を横切るクマの姿を目撃した女性は、「最初は犬かと思ったけれど、犬にしては大き過ぎた」。午後7時ごろに目撃した男性は「のどが渇いている様子で、ずっと舌を出していた」と語る。
また、台湾鉄路(台鉄)台北発台東行き自強号1057便の運転士は午後10時過ぎ、時速70〜80キロメートルで新武呂渓橋を走行中、鉄橋のレール上に黒くて大きな物体を発見した。
この運転士からクマらしき動物がいるとの連絡を受けた後続便の運転士は、時速20キロに減速して徐行。10時37分、橋の真ん中でレールのそばに座っているクマを発見し、約1分間橋の上で列車を止めた。クマは列車を見るとゆっくりとそばの作業用歩道へ移動、村の方へ歩いていったという。3メートルの至近距離でクマを見た運転士は、胸の白い三日月を確認しており、「台湾黒熊に間違いない」とのこと。
警察30人がクマの捜索に当たっているが、見つかったのは足跡とフンだけ。台東県では住民に警戒を呼びかけているほか、既に夏休みに入った子どもたちには、発見したらすぐに警察に通報し、決して「根性試し」などをしないよう指導している。
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