ニュース 運輸 作成日:2011年7月12日_記事番号:T00031199
台北都市交通システム(MRT)環状線の建設が11日、新北市の中和〜板橋区間で始まった。総工費は137億台湾元(約380億円)、施工期間は5年2カ月、2016年の開通が予定される。台北MRTは台北市中心部と郊外を結ぶ役割から、近郊の街と街とを結ぶ新たな段階に入る。沿線は交通の不便さが解消されることで居住地としての魅力が増し、地価高騰の緩和に貢献することも期待される。12日付経済日報などが報じた。
朱立倫・新北市長(左2)は、「きょうやらなければ明日後悔する」という故・蒋経国総統の名ぜりふで「三環三線」早期着工への政府支援を呼びかけた(11日=中央社)
板橋〜新店が30分短縮
今回着工したのは環状線第1段階工程のうち、板新駅(新北市板橋区)から秀朗橋駅(同・中和区)までの7駅、6.3キロメートルの高架部分。今後、板新駅から北へ五股工業区駅(同・新荘区)まで5駅、秀朗橋駅から南へ大坪林駅(同・新店区)まで2駅延長され、環状線第1段階工程(全長15.4キロ、14駅)が完成する。同区間の全工程完了も16年内を予定している。全工程の総工費は547億元。
現在、板橋から新店に行くには、板南線に乗って台北駅で新店線に乗り換える必要があり、所要時間は40〜50分だ。しかし、新北市交通局によると、環状線第1段階が完成すれば、板橋駅から大坪林駅までが20分で結ばれるようになり、30分の短縮が可能になる。
昨年末、MRT環状線を含む「三環三線」(環状線3区間と新路線3本)の建設を公約に掲げて当選した朱立倫・新北市長は同日、中原駅の建設予定地(中和区)で行われたくわ入れ式に出席し、「大台北地区の重要な一里塚だ。MRTは単なる交通手段ではなく、重要なインフラであり都市全体の発展を促す」と意義を強調した。
「若年層に低価格住宅を供給」
なお「三環」計画は、今回の第1段階区間のほか、五股工業区駅から新北市蘆洲区、三重区、台北市士林区を通り、文湖線・剣南路駅までを結ぶ「北環段」(全長14.3キロ、11駅)と、大坪林駅から台北市文山区を通り、文湖線・動物園駅までを結ぶ「南環段」(全長5.6キロ、6駅)が計画されている。着工時期は未定だ。
新北市政府は、環状線の駅ビルにショッピングモールなどの大型商業施設を誘致するほか、沿線エリアの開発に当たっては容積率優遇措置を設ける計画だ。
くわ入れ式に出席した林中森・行政院秘書長は、「三環三線」計画の推進に全力で協力すると表明した上で、環状線の建設は、若年層にMRT沿線の低価格住宅を供給するという面でも効果的だと指摘した。
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