米半導体大手のフリースケール・セミコンダクターはこのほど、聯発科技（メディアテック）、船井電機など複数の企業をテレビの信号回路関連の特許侵害で米国際貿易委員会（ＩＴＣ）に提訴した。13日付工商時報が伝えた。
これについて、メディアテックの顧大為財務長は「訴訟手続きに入ったため、コメントは避けたい。現時点で得ている情報では、訴訟によって出荷に影響が出ることはない見通しだ」と説明した。
業界関係者は「メディアテックは現在、中国のテレビ市場に重点を置いており、フリースケールの提訴は警告の意味合いが濃い」と指摘した。
メディアテックの売上構成は、携帯電話端末用チップが70％を占めており、テレビ用のチップは10～15％を占めるにすぎない。ただ、主力の携帯電話端末用チップは第３四半期も市況回復は望めず、メディアテックの株価は外資による売り攻勢を浴び、２年半ぶりの安値水準で推移している。
