ニュース 社会 作成日:2011年7月15日_記事番号:T00031262
高速道路を走っていてT字型の看板が見えたら、新竹県内に入ったことが分かる——と言われるほど、新竹県には道路脇に巨大なT字型の看板が乱立している。その数は59本と全土で最も多いが、実はこれらはすべて暴力団がらみの違法建築物だ。
撤去されたT字看板の前で取材に応じ、暴力への厳しい姿勢をアピールする邱鏡淳・新竹県長(同県ニュースリリースより)
T字型看板は、道路から20〜30メートルの距離に設置されており(合法規定は200メートル)、高さは10階建てビルに相当。ポールの最上部におよそ縦6メートル横18メートルの看板が設置され、裏と表の2面に広告を掲載することができる。
新竹県は去年、違法なT字型看板の撤去に150万台湾元の予算を編成した。ところが、撤去作業の入札は何度も流れ、結局60万元という低価格で請負業者が決定したものの、撤去できた看板はわずか15本。悪天候で作業ができないなど、業者がさまざまな口実を設け作業をしぶった結果だった。
不審に思った県が調査したところ、なんとこの撤去業者は、T字型看板業者が成り済ましていたことが判明。さらに取り外した15本のうち4本は、県との契約に反し、完全に解体せず再利用可能な状態にしていたという。
県は今年、昨年を上回る200万元の予算を組み、請負業者の背後関係も調査した上で入札を実施。ところがまたもや一波乱が——。166万元で落札した業者は、7月6日に看板2本を撤去しただけで、撤去を放棄してしまったのだ。
どうやら8日から3夜連続で暴力団と思われる人物の訪問を受け、「撤去作業を続ければ命が危ない」などと、強迫を受けたらしい。邱鏡淳・新竹県長は14日、警察を動員して工事現場と業者の住居を警備すると発表したが……。
「新竹県の恥」ともいわれるT字型看板。関係者の保護も大切だが、根絶に向け暴力団の絡む利害関係の早急な解明が待たれる。
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