ニュース 電子 作成日:2011年7月15日_記事番号:T00031288
14日、大手市場調査会社、IDCおよびガートナーから第2四半期の世界パソコン出荷台数(タブレットPCを含まず)が発表され、宏碁(エイサー)はいずれの調査でもシェア4位に転落、2007年第1四半期以来、初めて3位圏外となった。日米市場で販売量を増やした聯想集団(レノボ)が3位に浮上した。エイサーは現在、経営体制の転換期にあり、シェア低下は予想されていた。在庫消化が終了する第4四半期以降、再び成長を取り戻す可能性もありそうだ。15日付電子時報などが報じた。
上位5位で唯一の出荷減
IDCによるとエイサーの第2四半期PC出荷台数は916万台(IDC)で、前年同期比10.1%減少、世界シェアは前期の11.2%から10.9%に低下し、3位から4位に転落した。
一方、ガートナーの調べでは、出荷台数929万8,989台で、前年同期比20.4%の大幅減となった。シェアはIDCと同じく10.9%で、前期2位からデル、レノボに抜かれ4位となった。 いずれの調査でも上位5位ブランド中、エイサーは唯一、出荷が前年同期比で減少した。これに対し、レノボは中国市場以外でも出荷を伸ばし、特に商用市場で安定した強さを見せ、前年同期比22%以上増と他ブランドを大きく上回る成長率を記録した。
ただエイサーは現在、「販売店への出荷(セルイン)」重視から「消費者への販売(セルアウト)」重視へと経営戦略を転換し、シェア拡大を最優先目標とする体質からの脱却を計っている最中で、第2四半期はシェアが低下するとの見通しも翁建仁・世界総裁より前もって示されていた。
王振堂・同社董事長も、第3四半期も在庫消化は続くため出荷台数は前期比横ばいか小幅増にとどまるが、第4四半期から来年明け以降は上向くとの見方だ。
さらに市場でも、来年に見込まれるマイクロソフト(MS)の次世代OS(基本ソフト)「ウィンドウズ8(Windows8)」発売とともに、復活を遂げるとの見方が出ている。
ASUS、5位に食い込む
一方の台湾大手ブランド、華碩電脳(ASUS)は、第2四半期の出荷台数で前年同期比成長(IDC・6.0%増、ガートナー・3.7%増)を見せ、東芝をかわしてシェア5位につけた。中国および欧州市場で安定した販売成長を記録したことが貢献した。同社広報担当は、「当社はデスクトップPCの出荷比率が低いため、現在はノートPCのシェアランキングをより重視している」とコメントした。
市場全体の出荷成長、わずか2%強
なお、世界PC市場全体の出荷台数は第2四半期、IDC調べでは8,441万台の前年同期比2.6%増、ガートナー調べでは8,522万台の同2.3%増と、予測を下回る小幅な成長にとどまった。欧米の景気低迷や、PC市場がタブレット型PC、スマートフォンに侵食されていることが要因とみられる。
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