ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

馬総統、農民支援策で「南部票」攻略


ニュース 農林水産 作成日:2011年7月25日_記事番号:T00031441

馬総統、農民支援策で「南部票」攻略

 馬英九総統は22日、農民支援策と一環として、政府の備蓄米(公糧)買い取り制度で、今年2期目の作付け分から大雨被害で湿った米を直接買い取る方針を明らかにした。また、バナナの輸出拡大に向けた業界組織を設置する考えも示した。23日付中国時報が伝えた。

 このうち、備蓄米買い取り制度に関しては、これまで農民が負担していた湿った米の乾燥費用を政府負担に切り替えることが柱。バナナに関しては、需給バランスの崩れによる価格暴落を防ぐため、日本などへの販路拡大を目指すのが狙いだ。

 与野党間では、来年1月の総統選と立法委員選をにらみ、農民票の掘り起こしをめぐる攻防が激化している。特に、馬総統は野党民進党の大票田である南部農村部の切り崩しを図るため、積極的に農民を訪れ、有権者からの意見聴取を図るなど「親農民」路線をアピールしている。

 与野党はこれまで、主に高齢農業従事者に対する手当充実など農村政策でしのぎを削っていたが、政党間の「悪性競争」に陥っているとの批判もあったため、馬総統は今回、農民の実需に踏み込んだ具体的な支援策を明らかにした格好だ。