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高鉄沿線の地盤沈下対策、深井戸を封鎖へ


ニュース 運輸 作成日:2011年7月26日_記事番号:T00031469

高鉄沿線の地盤沈下対策、深井戸を封鎖へ

 台湾高速鉄路(高鉄)沿線の地盤沈下問題の対応策として、今年から2021年にかけて528億台湾元(約1,400億円)を投じ、雲林県、彰化県で967カ所の深井戸を封鎖する計画を、行政院の部会間対策チームが25日決議した。これにより地下水のくみ上げが4億9,000万トン減る計算で、高鉄への影響が回避できるという。来週、呉敦義行政院長の認可を待って正式に始動する予定だ。一方、農業用の浅井戸18万カ所については、直ちに危険はないとして当面封鎖しない考えだ。26日付聯合報が報じた。


農業用の井戸を封鎖しないことに対し、選挙での「農民票」流出を避けるためとの批判も出ているが、李鴻源・公共工程委員会主任委員は、「18万の井戸を全部封鎖すれば誰が食糧を生産するのか」と強く否定した(25日=中央社)

 地盤沈下は、雲林県では397.6平方キロメートルの範囲にわたって毎年6.8センチメートル、彰化県では、51.4平方キロの範囲にわたって毎年5.3センチ沈下する状況となっており、このまま進めば10年後には全体で60センチ以上沈下するという深刻な状態となっている。

 今回決定した深井戸封鎖計画が順調に進めば、沈下速度が彰化県で16年に、雲林県で21年に、年3センチへと減速する見込みだ。