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ASUS、非iPadで台湾首位


ニュース 電子 作成日:2011年7月26日_記事番号:T00031490

ASUS、非iPadで台湾首位

 華碩電脳(ASUS)は25日、キーボードが着脱可能なタブレット型パソコン「Eee Pad Transformer(トランスフォーマー)」が、アップル「iPad」を除く台湾のタブレット市場で、第2四半期にシェア約4割を獲得して首位に立ったと表明した。同日、トランスフォーマー3G+Wi−Fi版に加え、独自設計のスライド式キーボード搭載「Eee Pad Slider(スライダー)」を発表。差別化商品の人気で、8月にも今年のタブレットPC出荷目標200万台を上方修正する可能性が出てきた。26日付経済日報などが報じた。


「Eee Pad Slider」は、ディスプレイを立てればQWERTYキーボードが現れる設計だ(ASUS提供)

10インチも勝因

 ASUSが市場調査機関のデータとして伝えた数字によると、iPad以外のグーグル「アンドロイド」OS(基本ソフト)搭載タブレットPCの台湾市場で、同社に続くのは▽宏碁(エイサー)、シェア約30%▽宏達国際電子(HTC)、約20%──で、その他ブランドのシェアは1けただ。曽冠仁ASUSシステム製品担当者は、ASUSやエイサーなどが選択している10インチ画面の製品が、読みやすさが好感されてシェア約70%を得ており、HTCなどの7インチは残り30%にすぎないと指摘した。

 香港やマカオ市場ではiPadがタブレットPC市場の6~7割を占める一方、林福能ASUS業務総経理によると、第2四半期の台湾市場はiPad53%に対し、iPad以外が47%とほぼ互角の戦いとなっている。業界関係者は、ASUSやエイサーが台湾ブランドであること、通信キャリアがiPad以外の機種の低料金プランを打ち出したことが要因との分析を示した。

 林総経理は、台湾のタブレットPC市場は現在、月間4万~4万5,000台規模だが、下半期は上半期より楽観できるため、通年で50万~60万台まで成長し、低価格ノートPC(ネットブック)とほぼ同規模になると予測した。自社ネットブック「Eee PC」の販売への影響は、タブレット機種への注力により埋め合わせられるとみている。

台北電脳応用展で発売

 ASUSは、28日~8月1日に台北世界貿易センター展覧1館で開催される台北電脳応用展(台北コンピューター・アプリケーション見本市。入場無料)で、トランスフォーマー3G+Wi−Fi版を発売。スライダーは予約販売を受け付け、8月中に商品を引き渡す予定だ。販売価格はトランスフォーマー3G+Wi-Fi版が1万7,900~2万2,900台湾元(約4万9,000~6万2,000円)、スライダーは1万8,900元。新製品投入による出荷台数の押し上げを期待している。

ノート、下半期3割成長へ

 最近低迷気味のエイサーと対照的に、林総経理は上半期の台湾ノートPC(ネットブック含む)市場が前年同期と同水準にとどまる中、ASUSは15%成長したと強調。台湾市場の10~15%成長が見込まれる下半期、ASUSは出荷3割増を目指すと宣言した。なお、ASUSの年間目標は2,000万台だ。