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協調融資、低金利競争が激化


ニュース 金融 作成日:2011年7月28日_記事番号:T00031529

協調融資、低金利競争が激化

 台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)は、銀行団から総額9億米ドルの協調融資(シンジケートローン)を受ける方向で4カ月にわたる交渉を続けており、金利が台塑石化の要求する年0.85〜0.9%で決着した場合、業界の過去最低水準を更新することになる。28日付経済日報が伝えた。

 このほか、統一企業(ユニプレジデント)の香港上場子会社、統一企業中国控股向けの米ドル建て協調融資も、みずほコーポレート銀行など外資系銀行が獲得を目指しているが、金利は0.95%とされ、1%を割り込む見通しだ。

 行政院金融監督管理委員会(金管会)は、貸倒引当金の準備率を引き上げることで、間接的に低金利競争に歯止めをかけようとしているが、効果は上がっていない。

 低利競争のエスカレートで、銀行の金利マージンは縮小の一途をたどっており、銀行業界は台塑石化への協調融資交渉の行方を緊密に見守っている。

 銀行業界関係者は、現在のロンドン銀行間金利(LIBOR)が0.25%であることからみて、米ドル建て融資の適正金利は1.1〜1.2%前後とみている。台塑石化への協調融資の金利が0.85〜0.9%で落ち着いた場合、銀行側はコスト割れ寸前となる。

 銀行業界はまた、低利融資競争に外資系銀行が参入していることにも危機感を強めている。