28日午前９時ごろ、化学原料メーカー、新力美科技の新化工場（台南市新化区）で爆発とともに火災が起き、従業員７人、警察・消防関係者３人の10人が負傷した。このうち、工場幹部１人と作業員１人の計２人が全身に大やけどを負い、重体となっている。火災は工場内で次々に延焼し、同日午後７時ごろにようやく鎮火した。新力美は台塑集団（台湾プラスチックグループ）の下請け企業で、台北市に本社を置き、熱安定剤などを生産している。29日付中国時報が伝えた。
大量の黒煙を出して燃える新力美・新化工場（28日＝中央社）
新力美・新化工場には生産ライン17本があり、従業員170人が勤務している。同工場内にはシクロヘキサン、ジクロロメタン、ベンゼンなどの毒性化学物質が貯蔵されていた。
このため、警察は一時、工場付近を立ち入り禁止とする措置を取り、工場から500メートルしか離れていない衛生署立台南医院新化分院からは患者16人が緊急避難した。
