ニュース 社会 作成日:2011年8月1日_記事番号:T00031580
出生率の低さでは世界でもトップクラスとなっている台湾だが、11年ぶりに出生数が回復している。今年は中華民国建国100年に当たり縁起が良いことから、「民国100年ベビー」を狙った出産ラッシュが起きているのだ。
北部では多くの病院で産婦人科のベッドが満員状態だ。馬偕医院では今年1〜6月の出生数が2,100人に達し、昨年同期比で約2割増加。中部の台中署立豊原医院でも、いつもは月平均約60人の出生数が7月は80人を突破。さらに南部の高雄長庚医院でも、出生数(1〜6月)が昨年同期比15%増に。
近年、産婦人科医が減少していることもあって、突然の出産ラッシュに医師たちはてんてこ舞いの忙しさだ。周産期医学会の許徳耀理事長によると、産婦人科医の間でも、最近突然、忙しくなったとよく話題に上っているのだという。
実は今年の出生数アップは、昨年が金融危機の影響から抜けだして結婚ブームだったことも影響している。内政部の統計によると、昨年ゴールインしたカップルは前年比で約2万1,000組増加。中でも、中国語の「久(時間が長い)」と同音の「9」が4つ並び縁起が良い「民国99年9月9日」に結婚したカップルは多く、もし彼らが10月に妊娠したとすれば、ちょうど今年7月に出産時期を迎えることになる。計算はぴったりだ。なるほど、出産ラッシュで分娩室が満員になるはずである。
また景気好調は、人工授精を試みるカップルの増加にも影響を与えている。不妊治療の専門家、李茂盛・中山医学大学教授によると、今年は人工授精を受ける夫婦が2〜3割多くなっているとか。
来年は中華圏で縁起のよいとされる辰年。今年から来年にかけて、出生数は20万人の大台を超えるとの明るい予測も。内政部では子ども手当の給付も検討しており、これで少子化に歯止めがかかるとよいのだが。
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