ニュース 社会 作成日:2011年8月4日_記事番号:T00031666
台湾で韓国ドラマブームに火が付いたのは、かれこれ10年前。テレビドラマ『大長今』(邦題:宮廷女官チャングムの誓い、李英愛主演)が最高視聴率6.35%の大ヒットとなり、以来人気が定着した。ほかにも、既に7回以上も再放送されている『浪漫満屋』(邦題:フルハウス、最高視聴率6.11%)をはじめ、『玻璃鞋』(ガラスの靴、5.82%)や『天国的階梯』(天国の階段、5.65%)など、続々とヒットが生まれた。
台湾のケーブルテレビ(CATV)などでは、昨年1年間に162作品の韓ドラが放送されたが、今年は上半期だけで120作品に上っており、ブームはさらに勢いを増しているようだ。
しかし、ここへきて韓ドラブームに「待った!」がかかった。国家通訊伝播委員会(NCC)が3日、現在放送内容の99%を韓ドラが占めるドラマ専門チャンネル局、東森戯劇台に対し、来年4月までに外国作品の比率を80%以下に引き下げるよう要求したのだ。
NCCは今後、ドラマチャンネル局の緯来戯劇台と八大戯劇台(GTV)に対しても、同様の行政指導を行う方針で、改善が見られなかった場合は営業許可を取り消すとしている。
NCCは、放送内容が特定国の作品に偏ることは「文化的侵略」につながり、台湾文化の発展に悪影響を及ぼすと指摘、台湾人俳優の活躍の場も奪うと懸念を示している。
東森戯劇台は、テレビ局が生き残るには視聴者の好みを考慮する必要があり、その結果、韓ドラ比率が拡大したと釈明。NCCの指導は謙虚に受け止め、改善する姿勢を示している。
一方で東森戯劇台は、これを機に韓国専門チャンネルとしての営業ライセンスを申請する可能性も指摘されているが、NCCは各局がこぞって追随することはないとの見方だ。
今後、ブームが下火になるかどうかは不明だが、韓ドラよりも見たいと視聴者に思わせる台湾ドラマを制作することが「文化的侵略」を食い止める最大の手立てだろう。
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