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中国で社会保険料負担増、台湾PC関連メーカー撤退も検討


ニュース 電子 作成日:2011年8月4日_記事番号:T00031687

中国で社会保険料負担増、台湾PC関連メーカー撤退も検討

 パソコン業界関係者によると、中国当局が7月から社会保険法を施行したことで、1人当たり人件費が珠江デルタ地域で300~350人民元(約3,600~4,200円)、長江デルタ地域ではそれ以上上昇、粗利益率の低い電子製品の受託生産業界に大きな打撃となっている。過去、安い人件費を求め、大挙して中国に生産拠点を移した台湾PC関連メーカーも、最近では再度台湾に工場を設置することを検討し始めているという。4日付電子時報が報じた。

 今回の社会保険料負担増を受けて、珠江デルタ地域では既に300社以上が倒産・閉鎖に追い込まれ、年内に2,500~3,000社が存続の危機に直面するとの見方も出ている。

 PC業界関係者によると、PC産業の集積地である上海市も社会保険料が400人民元、江蘇省蘇州市常熟市は500人民元引き上げられた。上海市では会社負担が28.5%、個人負担が9%だが、今後さらに引き上げられる可能性もある。

 なお、中国では今年に入って13省で最低賃金が平均20.6%引き上げられた。ある台湾受託メーカーは、賃金は最低水準を上回っているので、最低賃金引き上げで直接影響を受けることはないが、これに伴い社会保険料率も上がれば打撃となると指摘した。