ニュース 電子 作成日:2011年8月4日_記事番号:T00031692
ファウンドリー大手、聯華電子(UMC)は3日の業績説明会で、第3四半期は前期比11〜13%の減収に見舞われるとの見通しを示した。第3四半期は電子業界の需要期のため増収を記録するのが通例で、減収となれば約10年ぶりと説明した。業界では最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が先週、今年の設備投資額の5%削減を表明したばかりで、UMCは下半期の半導体需要にさらに厳しい見通しを示した形だ。4日付電子時報が報じた。
孫世偉・同社執行長は減収見通しの直接的要因として、日本の東日本大震災の後、川下顧客が在庫を積み上げ、それがまだ消化段階にあることを挙げた。その上で、単なる在庫消化ならば四半期1期で調整が終わるものの、最大の問題は下半期の需要が弱すぎることにあると指摘した。世界経済の不安定さ、消費者がインフレで消費に慎重になっていること、各種の経済刺激策が相次いで終了したことなどの要因から、第4四半期に半導体産業が回復できるかは観察が必要で、需要減退は数カ月または数四半期続くとの見方を示した。
また、現在の電子製品・部品向け需要について、液晶テレビ、機能フォン(フィーチャーフォン)、液晶パネルなどがかなり弱く、全体としてはパソコン関連が通信製品関連よりも良好と説明した。
設備投資は削減せず
第3四半期については生産ライン稼働率が71〜73%と、顧客の在庫調整を受けて前期比で大幅に低下するとの予測を示した。ただ、営業利益率は1〜3%で、赤字に落ち込むことはないと強調した。設備投資額については、来年の28および40ナノメートル製造プロセス製品需要への対応のため、当初予定の18億米ドルを維持すると説明した。
なお、同日発表した第2四半期の業績は、売上高が前期比0.1%増、前年同期比5.4%減の281億5,000万台湾元(約770億円)、純利益31億9,000万元、粗利益率23.9%、営業利益率11.8%、1株当たり利益(EPS)0.26元となった。ウエハー出荷枚数は8インチ換算で前期比2.2%増の115万枚。ライン稼働率は87%だった。
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