ニュース 社会 作成日:2011年8月10日_記事番号:T00031809
先進国で「少子高齢化」問題が深刻となる中、台湾では高齢化のスピードが他国に比べ突出して速いことが行政院衛生署の調べで明らかとなった。台湾は2017年に老年人口比率(65歳以上)が14%を超える予想で、7%から14%までの到達年数は24年となる。これは日本と同水準で、フランスの115年、スウェーデンの85年を大幅に上回り、米国73年の3倍の進行スピードだ。急速な高齢化による社会的負担増への懸念が高まっている。10日付NOWNEWSなどが伝えた。
台湾でも急速な高齢化社会の到来に向け、高齢者の就労、介護、暮らしやすい街づくりなど課題への対策が急がれる(中央社)
8年後、5人に1人が高齢者
世界保健機関(WHO)の定義では、老年人口の割合が7%以上を超えると「高齢化社会」と考えられている。衛生署国民健康局の邱淑媞局長によると、台湾の老年人口比率は現在11%で、このペースで高齢化が進むと6年後に14%、8年後には20%を突破し、5人に1人以上が65歳以上という「超高齢化社会」に突入すると予測されている。
台湾の高齢化ペースの速さについて邱局長は、第二次世界大戦後のベビーブーム世代が65歳以上の老年層に突入していること、および出生率の低下が主な要因と指摘した。
50年後、日本以上に深刻化
なお、現在台湾では生産年齢人口と老年人口の比率が7対1、すなわち働き手7人で1人の高齢者を扶養している計算となる。今後この数値は22年に4対1、39年には2対1へと老年人口の比率が拡大していくと考えられている。一方、日本は同比率が既に3対1でアジアで最も高齢化が深刻となっているが、邱局長は台湾は50年以内に日本以上に厳しい状況となると警告している。
邱局長はまた、「高齢化問題は出産を奨励すれば解決できる問題では既になくなっている。もしすぐにベビーブームが再現されたとしても高齢化のペースには追いつかない」と指摘。高齢化問題が深刻化している先進各国では、働き手の負担が過剰とならないよう高齢者対策を打ち出しているとして、今後台湾でも、出生率向上を促進する以外に、高齢者が健康な生活を送れるよう社会基盤を整えることが最も重要だと強調した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722