ニュース 電子 作成日:2011年8月11日_記事番号:T00031840
シリコンウエハー大手の中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)が、コバレントマテリアル(CV、本社・東京都品川区、長浜敏夫社長)の半導体シリコンウエハー部門を買収することで両社合意した。買収額は350億円で今年末までに手続きを終える。これにより、SASの半導体ウエハー事業の売上高は現在の3倍となり、業界で世界6位に浮上する見通しだ。11日付工商時報などが報じた。
12インチに新規参入
SASは昨年の半導体ウエハー部門の売上高が約60億台湾元(約160億円)で、CVの部門買収により140億元がもたらされ、来年は200億元を超えると見込む。盧明光董事長は、世界市場シェアが1%余りから5.4%に拡大、台湾2位以下に大きく差を付け、世界5位のLGエレクトロニクスの6.2%にも迫ると指摘した。
徐秀蘭総経理は、CVが6インチウエハーのほか、8インチ月産能力32万枚、12インチ18万5,000枚を擁することから、SASは不足していた8インチ生産能力を強化し、12インチにも新規参入できると買収効果を説明した。また、一般に日本メーカーは技術力はあるが、台湾メーカーが強みとするコスト管理力が弱いため、相乗効果が期待できると語った。
半導体部門、10月に分割
盧董事長によると、半導体ウエハー部門の上半期粗利益率は43%と高く、発光ダイオード(LED)材料の19%、太陽電池ウエハーの10%を大きく上回った。第3四半期、半導体ウエハー部門の業績はハイシーズンながら振るわないが、太陽電池ウエハーやサファイア基板に比べると安定しており、「とても好感できる分野だ」と語った。SASは10日の董事会で、CVの事業買収とともに、半導体ウエハー部門とサファイア部門の10月1日付でのスピンオフ(分離・独立)も決議した。現在の売上構成比は、▽太陽電池ウエハー、65%▽半導体ウエハー、30%▽サファイア基板、2~5%──。
同社の上半期連結売上高は111億6,000万元、純利益は前年同期比21.4%増の12億5,000万元だった。うち、第2四半期連結売上高は47億元で、太陽電池ウエハー部門の損失を半導体ウエハー、サファイア基板が補い、純利益1億2,900万元を計上した。
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