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私立大、新入生確保にあの手この手


ニュース 社会 作成日:2011年8月12日_記事番号:T00031869

私立大、新入生確保にあの手この手

 大学入試の合格発表が終わり、8日に7万3,728人の受験生の明暗が判明した。全土66校(1,649学科)の定員は約6万7,000人だが、今年の合格率はここ5年で最も低い91%。希望大学に合格できなかった受験生は悲しみに暮れているだろうが、失望するのはまだ早い。

 というのも、大学進学のチャンスはまだ残っているからだ。今月は私立大学4校が各校単独で学生募集を展開しており、奨学金などの特典を打ち出して新入生の獲得に力を入れている。

 例えば台南市の私立大学、康寧大学。新入生は「初年度の学生寮費(約2万8,000元)免除」「ノートパソコン」「iPad2」の3つのうち1つの特典を選択できる。花蓮や台東、離島出身の学生は、4年間の学生寮費が免除となる。

 同大で人気が高いのは、ファッションデザイン学科とコスメティックサイエンス&マネジメント学科。今年度の学生募集は536人だが、受験生は既に300人に達しているとか。

 康寧大に隣接する興国管理学院は、新入生に2万元の奨学金を支給するという。

 同じく台南市の私大、台湾首府大学も新入生に奨学金2万元をプレゼントするほか、入試の点数が高かったり、スポーツに秀でた者には、成績に応じた額の奨学金を支給。同大はホテル「高雄蓮潭国際会館」を経営しており、ホスピタリティマネジメント学科にとっては、実習、就職ともに有利なため人気が高いという。

 一方、嘉義県の私大、稲江科技曁管理学院は、iPadと奨学金2万4,000元の大判振る舞い。宜蘭、花蓮、台東、離島出身の学生なら、4年間学生寮費が無料になるという特典もある。

 少子化が進む中、私大の生き残り合戦にも拍車がかかる。台湾人は特典に弱いが、「大学の選択で考慮するのは、自分の興味と就職市場における競争力。入学の特典は決め手にはならない」と、受験生はなかなかシビアだ。