ニュース 自動車・二輪車 作成日:2011年8月17日_記事番号:T00031963
裕隆汽車集団が自社ブランド「LUXGEN」車のロシア、フィリピンでの組立生産を計画している。年間100万台以上の新車需要のある東欧および東南アジア市場向けの生産拠点とする構えで、海外展開を本格化させる。17日付工商時報が報じた。
ロシアでは北コーカサス地方、カラチャイ・チェルケス共和国の自動車メーカー、「ダーウェイズ(Derways)」に生産を委託する方針。裕隆は既に同社に技術者を派遣しているという。ロシアの英字日刊紙『モスクワ・タイムズ』も、ダーウェイズの幹部が、LUXGEN車の生産に関して裕隆側と交渉していると明らかにしたことを今年3月時点で報じていた。同社は2003年設立のロシア初の民間自動車メーカー。
フィリピンでは、裕隆が77%を出資する「フィリピン日産」での組立生産を検討している。同社は日産車の組立生産のほか、日本・台湾からの輸入販売も行っている。同社がLUXGEN車の組立生産を行えば、長年低迷しているライン稼働率の向上に貢献するという。また、日産は同国でセダンを主力としているため、スポーツ多目的車(SUV)と多目的車(MPV)のLUXGENと食い合いが起きることもない。ただ、フィリピン日産での組立生産には、出資パートナーである日産自動車の同意が必要だという。
ゼロ関税にメリット
LUXGENは2009年8月に台湾でMPVの「LUXGEN 7 MPV」を発売、今年7月には中国・杭州で初の海外生産を始め、9月に発売が予定されている。また、昨年12月よりドミニカやベトナム向けの輸出も始めるなど、海外展開に力を入れている。
ロシア、フィリピンを好感しているのは、近隣の東欧、東南アジア市場を開拓する上で有利なためだ。特にフィリピンは東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国で、同国で生産した製品は域内への輸出の際、ゼロ関税が適用されるメリットがある。
R&Dに年50億元以上
裕隆集団で自動車の研究開発(R&D)に中心的な役割を果たしている華創車電技術中心(HAITEC)の劉一震総経理は16日、LUXGEN車が今後毎年少なくとも新モデル1種類が市場に投じられるのに合わせて、年間50億〜100億台湾元(約132億〜264億円)をR&Dに投じる考えを示した。
華創車電は同日、カーエレクトロニクスのR&Dを行う「車電創新研発中心」を台湾大学との提携で立ち上げた。
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