ニュース 社会 作成日:2011年8月22日_記事番号:T00032025
登山によって、ドメスティック・バイオレンス(DV)を受けた女性に自信と勇気を取り戻させる——こんなDV被害者支援計画が、内政部から打ち出されている。ところが、婦人団体からは「ばかげている」「経費の無駄遣い」などと批判が噴出している。
内政部によると、まずDV被害女性20人を公募。応募者は毎日、ジョギングなどの自主トレをし、9月からはロッククライミング、沢登り、15キログラムの荷物を背負った登山などの訓練を受ける。そして10月末、いよいよメインイベントとなる台湾最高峰の玉山(3,952メートル)登頂に挑戦するというもの。登山には撮影チームが同行。女性たちの登頂過程はドキュメンタリー映画として撮影される予定だ。
しかし「忍耐力」が求められるこの計画に婦人団体は、DV被害者への対応として間違っているとの反発が。被害者にはまず第一に「我慢せず、暴力の環境から逃げ出す勇気を持つこと」を呼びかけているからだ。
婦女救援基金会は、「DV被害者が自信を取り戻すには長期間にわたるカウンセリングが必要。2〜3カ月訓練して玉山に登れば克服できるものではない」と、同計画の効果を疑問視。このようなアドベンチャー型治療は、チームワークによって任務を達成することで精神的な成長が可能なため、学校中退者のカウンセリングに用いられることが多い。しかし、DV被害者にも適合するとは限らないという。
この支援計画には約450万台湾元もの経費が投じられる。DV被害者支援団体は、特に映画撮影について「ちょっとやり過ぎ」と批判、より有効で地に足のついた活動に費用を振り分けるべきと訴えている。
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