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公共施設の空気、最も悪いのは「病院」


ニュース 社会 作成日:2011年8月23日_記事番号:T00032053

公共施設の空気、最も悪いのは「病院」

 公共施設のうち、空気の質が最も悪いのは「病院」と「学校」だということが、行政院環境保護署(環保署)の最新調査で判明した。中でも病院の空気中に存在する細菌の数は、環保署の基準値の6.6倍にも達し、二酸化炭素(CO2)濃度も基準値を25%上回っていた。病院へ行って病気になったのでは笑えない。

 環保署が今回、空気の質を調査したのは、▽百貨店やレストラン、ホテルなどの商業施設、38カ所▽学校、19カ所▽病院、10カ所▽オフィス、6カ所▽交通機関(列車、MRT)乗り換え駅、6カ所▽展覧会場、1カ所(台北市立美術館)──の6大公共スペース。空気中のCO2濃度、細菌数、オゾン、真菌数の4項目を測定した。

 その結果、病院はCO2と細菌数は不合格だったものの、オゾンと真菌数は合格。一方、学校はCO2は28%、細菌数は2.95倍など、4項目すべてが環保署の基準値を超えていた。展覧会場は、細菌数が基準値を22%上回った以外は合格。商業スペース、オフィス、交通機関の乗り換え駅に関しては、いずれも4項目ともに合格で、空気の質が良好だと証明された。

 林口長庚医院の臨床毒物科主任医師によると、CO2が高濃度になればめまいを引き起こす。細菌数が多いと感染する確率が高くなり、オゾンは肺の深層組織に炎症を起こす可能性がある。真菌はアレルギー性鼻炎やぜんそくを引き起こしやすいという。

 目下、立法院では『室内空気品質管理法』の草案が審議されており、年内に成立すれば、来年末にも施行される見通しだ。これにより、病院の受付エリア、待合エリア、薬を受け取るエリアおよび学校の図書館、視聴覚室、会議室の6エリアが優先的な管理対象となる。これらの場所では、空気の質が規定に違反した場合、5万〜25万台湾元の罰金が科されることになる。