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製造業景気、4カ月連続「後退気味」


ニュース その他分野 作成日:2011年8月31日_記事番号:T00032259

製造業景気、4カ月連続「後退気味」

 台湾経済研究院(台経院)が30日に発表した7月の製造業景気信号(速報値)は、4カ月連続で「黄青(景気後退傾向)」となった。今後の見通しについて台経院は、クリスマスシーズンなどを迎える第4四半期には、季節需要により状況がやや好転すると見込まれるものの、本格的な改善は欧米経済の回復が予想される来年第2四半期まで待たなければならないと指摘した。31日付経済日報などが報じた。

 7月も「黄青」となった要因について孫明徳・台経院景気予測中心副主任は、▽エネルギーコストの高騰▽米国の不安定な金融情勢▽欧州の債務問題▽製造業の非需要期に当たったこと──などを挙げた。

 7月の製造業景気信号の指数は10.68ポイントで、前月から0.04ポイント上昇した。同指数を構成する要素のうち、「需要」、「販売価格」、「コスト」の3項目は若干改善したものの、 欧米経済への先行き不安から「経営環境」が前月の2.05ポイントから1.81ポイントへと下落し、「原材料投下」も指数が悪化した。

「予想より低迷」

 産業別の景気信号は、「食品類」が4カ月続いた「景気安定(緑)」から「黄青(景気後退傾向)」へと転落。

 「石油化学・ゴム」は、「化学材料」、「化学製品」および「石油・石炭製品」で3カ月連続の「黄青」となった一方、「ゴム・プラスチック製品」は「黄青」から「緑」へと好転した。

 「金属製品」は長らく「黄青」が続いていたが、7月はさらに「青(景気後退)」に落ち込んだ。

 台湾輸出産業の主力、「電力設備類」、「コンピューター・電子製品・光学製品類」、「電子部品類」も輸出先の欧米市場が低迷していることからいずれも「青」となった。

 なお、産業別の信号全体のうち、「青」の占める割合が20%近くに迫ったことについて孫主任は、「大幅に比率が拡大しただけでなく、各産業にまんべんなく青が点灯しており、台湾経済が確実に『予想より低迷している』状況を示している」と指摘した。

【表】