ニュース その他分野 作成日:2011年9月2日_記事番号:T00032318
台湾の投資環境が、米ビジネス環境リスク評価会社、BERI社によって世界3位の高評価を得た。内需拡大など経営条件の改善と中台関係の緩和による政治的リスクの低下によるもので、前回4月の調査より順位を1ランク上げ、過去10年で最良の評価となった。2日付中国時報などが報じた。
台湾の総合評価は73ポイントで、前回から1ポイント改善し、「投資に適した地域」を表す「1B」の格付けを得た。
BERIは、台湾の評価向上の要因として、今後5年で公共インフラ整備に引き続き投資が行われることや、中国人観光客の増加に応じて観光業界で今後3年内に宿泊施設の整備に770億台湾元(約2,040億円)の投資が行われること、さらには今年第1四半期の域内総生産(GDP)成長率が6.6%に達したことなど、「経営条件が強健」であることを挙げた。これらにより台湾の「経営リスク」は2ポイント改善した。
また、「政治リスク」は61点の評価点を得て、ランキングが8位から7位に上昇した。政治リスクのランキングは陳水扁政権時代の2005年に15位まで下落したが、馬英九政権に交代した08年には11位に上昇し、その後、海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)締結などを経て改善が続いている。
BERIは、経済パフォーマンスが良好で、国際収支も堅調なことから、台湾の総合評価は12年に74ポイント、16年に75ポイントと引き続き上昇し、ランキングは3位を維持するとみている。また、今後も中国との経済関係強化が期待でき、海外の国や組織(EU)など貿易協定の締結が見込めると指摘した。
「産業構造調整を引き続き推進」
施顔祥経済部長はBERIによる高評価に対し、「欧米経済に陰りが出ている一方で、アジアにある台湾は政治経済環境、両岸(中台)政策も安定する方向になっている。ただ、台湾は産業構造の調整と向上がまだ不十分でなく、引き続き改善を図っていきたい」とコメントした。
なお、台湾の今年1〜7月の外国人・華僑による投資は1,205件、26億2,000万米ドルで、前年同期比で件数ベースで7.49%、金額ベースで6.05%増加と着実に伸びている。
BERIの投資環境評価は世界の主要50カ国・地域を対象に年に3回行っている。今回1位はシンガポール(79ポイント)、2位はスイス(77ポイント)で、ノルウェーが台湾と並んで3位に入った。日本は東日本大震災の影響によって8位から11位に順位を落とした。中国は13位で前回から変化なし、韓国は17位で前回より3ランク上昇した。
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