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記念紙幣でひともうけ、空前の人気で大混乱


ニュース 社会 作成日:2011年9月9日_記事番号:T00032445

記念紙幣でひともうけ、空前の人気で大混乱

 中央銀行が8日に発行した「建国100年記念100台湾元札」が異常な人気だ。これは、1月6日に発売された第1弾(30万セット)に次ぐ第2弾。連番の100元札が3枚つながっており、価格は1セット500台湾元で、販売数は50万セット。1人2セットまで購入可能だ。

 この日は各地でこの記念紙幣を入手しようと、かつてないほどの長蛇の列ができ、台南や苗栗では列の長さが1キロメートル以上になったという。早朝から並ぶ人はもちろんのこと、中には前日の午後9時から並んだというつわものも。

 販売窓口の台湾銀行によれば、発売開始の午前9時から、8時間もたたぬ午後4時40分には全セットが完売した。なんと1分間に1,087セットが売れた計算で、中央銀行がこれまでに発売した記念紙幣・コインの中でも最も良い売れ行きだったという。

 爆発的な人気の理由は何だったのか?ズバリ、投機目的だ。一時は8,000元の最高値が付いたこともあった第1弾の記念紙幣は、目下4,500〜5,000元と10倍近い高値で取引されている。そのため、単なるコレクションのためではなく、転売して利ザヤを稼ごうとする人々が長い列を作ったのである。

 今回の第2弾は、取引最高額が2,500元、目下のところ平均1,500元と低めだが、それでも転売すればちょっとした小遣いかせぎになる。家族や親戚20人が総出で並び、40セットを購入して数万元もうけたというケースや、100人もの人を雇って何度も並ばせ、90万元以上もうけた業者もいたとか。

 これに目を付けた中国や香港の業者も、台湾各地で大量の人員を動員して記念紙幣の購入に走った。日給1,000元で雇われた100人以上の「黒シャツ軍団」が列に割り込み、市民の不満と混乱を引き起こす場面も各地で見られたという。

 台湾の建国100年記念紙幣は目下、中国市場ではインターネット上で888〜2,500人民元の値段が付いている。希少価値の記念紙幣だけに、将来は対岸で何百倍にも跳ね上がるかもしれない。