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半年ぶり台湾元安、1ドル=30元台も視野【図】


ニュース 金融 作成日:2011年9月15日_記事番号:T00032545

半年ぶり台湾元安、1ドル=30元台も視野【図】

 台湾元は14日、対米ドルで0.138元急落し、終値は1米ドル=29.625元と今年3月3日以来の半年ぶりの元安水準となった。9月2日以降、台湾元は8取引日連続で下落し、その間の下落幅は0.665元、2.3%に上る。銀行の外国為替担当主管は、欧州各国の財政危機が収束しなければ、台湾元は早ければ9月中にも1米ドル=30元台まで下落する可能性があると語った。15日付経済日報が報じた。

 なお、輸出のライバルである韓国の通貨ウォンは、9月2日からの対米ドル下落幅が4.04%と台湾元を上回っている。台湾と韓国の中央銀行はともに、株式市場の悪化で起きた外貨流出に伴う通貨安を放置しており、いわば値下がり競争の状況だ。なお、韓国は2008年の金融危機の際にもウォン安政策で輸出競争力を高め、台湾液晶パネルメーカーから少なくない商機を奪った。

 銀行関係者は、台湾元レートが当面安定するかは、現在1ユーロ=1.36米ドルのユーロレートが、1.4米ドルまで下落するかが鍵とみている。また台湾元の対米ドルレートが30元まで下落する場合、下半期の輸出動向見通しに対する警告シグナルでもあるため、中銀は台湾元を一度に大きく下落させて、輸出産業を支援すべきと提言している。

 なお15日の台北外国為替市場は1米ドル=29.63元で引けた。