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黒潮泳いで台湾に感謝、52時間かけて到着


ニュース 社会 作成日:2011年9月20日_記事番号:T00032618

黒潮泳いで台湾に感謝、52時間かけて到着

 8月16日付小欄で紹介した「日台黒潮泳断チャレンジ2011」が大成功のうちに幕を閉じた。このイベントは、東日本大震災の被災地へ約200億円もの義援金を送ってくれた台湾に感謝の気持ちを伝えようと企画された。6人のスイマーが交代で泳ぎ、黒潮を乗り越えて日本から台湾へ渡るという、史上初の挑戦だった。


台湾に到着し、パスポートを掲げる日本人スイマーたち。特別に砂浜で通関手続きが行われた(19日=中央社)

 イベントの発起人は、全日本ライフセービング選手権大会で優勝経験もある会社員の鈴木一也さん(31)。日台スポーツ・文化推進協会の協力を得て賛同者を募り、被災地の福島県出身の大学生、山田浩平さんのほか、鈴木敦士さん、石井健太さん、山本晴基さん(以上会社員)、清水雅也さん(大学生)の5人が選ばれた。

 6人のスイマーは、日本時間17日午前7時5分、沖縄の与那国島をスタート。台風15号の影響による高波に苦戦しつつも、リレーをつないで泳ぎ切り、台湾時間19日午前9時52分、無事に台湾の宜蘭県蘇澳鎮の豆腐岬に到着。120キロメートル、約52時間に及ぶ挑戦を終えた日本人スイマー一行を、200人余りの台湾人スイマーが泳いで出迎え、地元メディアもその様子を大々的に報じた。

 厳しいチャレンジを見事成功させた6人だが、台湾東部の黒潮はサメの大群が出没する危険な海域で、おびえながらの旅路となったようだ。ある時「シューシュー」いう音が海面に響き、「サメか」と思ってよく見るとイルカだったという場面も。しかもこのイルカは、スイマーたちを応援するかのようにずっと鳴きながら「伴走」してくれたという。

 台湾に上陸した一行は、岩手、宮城、福島の3県知事から馬英九総統にあてた感謝の手紙を楊進添外交部長に手渡し、今回の任務を完了した。日台間のこの明るいニュースに勇気と感動をもらった人も多いことだろう。