ＩＣ設計最大手、聯発科技（メディアテック）は、聯想集団（レノボ）から第３世代（３Ｇ）携帯電話用ベースバンドチップ「ＭＴ6573」の追加受注を獲得した。27日付工商時報が伝えた。
中国では低価格スマートフォンの需要が高まっており、レノボも８月に発売した中国聯合網絡通信（チャイナ・ユニコム）との提携による1,000人民元（約１万2,000円）のスマートフォン「Ａ60」が好調だ。１カ月で約50万台売れ、現在は在庫切れに近い状態だという。中国の国慶節（10月１日）連休前に在庫を補充するため、メディアテックへ３Ｇチップの追加発注を行ったようだ。
ＭＴ6573は、中国独自の３Ｇ規格TD−SCDMAも使えるデュアルモード対応で、消費電力は他社製品の半分とされる。価格は、準スマートフォンや機能フォン（フィーチャーフォン）向けチップの３倍以上といわれている。
市場予測では当初、８月発売のＭＴ6573は年内の販売が300万個で、今年の同社売上高に大きくは貢献しないとみられていたが、「Ａ60」好調で来年は爆発的な成長のけん引役になると、証券会社は好感している。
