宏碁（エイサー）のオリバー・アーレンス中国総経理は中国メディアのインタビューに対し、第２四半期に欧州で過剰在庫の消化を進めたことにより、近いうちに世界パソコン市場でシェア３位を取り戻せると語った。エイサーは第２四半期に聯想集団（レノボ）に抜かれ、４位に転落していた。29日付工商時報などが報じた。
「Aspire S3」。出荷目標は明らかにしていない（エイサー提供）
エイサーの林顕郎・台湾総経理も28日、欧州市場は回復しており、９月出荷も悪くないと語った。同社の９月ノートＰＣ出荷は前月比２～３割増の300万台との市場観測も出ている。ただ、レノボの欧州市場シェアは６～７％にすぎないが、同社は今年７月に独ＰＣメーカー、メディオンを買収、先ごろは３月末にエイサー執行長（ＣＥＯ）の座を退いたジャンフランコ・ランチ氏を欧州担当顧問に迎え入れており、３位争いの行方は分からないとの見方もある。
エイサーは28日、インテルが提唱する薄型軽量ノートＰＣカテゴリー「ウルトラブック」世界初の製品「Aspire S3」２種を９月中に台湾で発売すると発表した。いずれも画面サイズ13.3インチで、販売価格はＨＤＤ（ハードディスクドライブ）版が３万4,900台湾元（約８万7,000円）、ＳＳＤ（ソリッドステートドライブ）版が４万4,900元。
