ニュース 医薬 作成日:2011年9月30日_記事番号:T00032849
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した臓器が患者に誤って移植された問題で、行政院衛生署は29日、台湾大学医学院附設医院(台大医院)に過失があったとして、台北市衛生局に対し、同医院に罰金50万台湾元(約125万円)の処分を下すことを勧告した。また、同医院で臓器提供業務を担当していた柯文哲医師(52)は、最も重い懲戒処分を受けた場合、医師免許を取り消される見通しだ。30日付蘋果日報が報じた。
問題となったのは、8月23日に脳死判定を受けた新竹県内の男性の家族から臓器提供の申し出があった際、男性がHIVウイルスに感染していたにもかかわらず、連絡ミスで「感染なし」とされ、感染した臓器が台大医院と成功大学医学院附設医院(成大医院)で患者5人に移植されたケース。発覚後は担当医師の責任だけでなく、病院全体の管理体制の甘さを指摘する声が相次いだ。
成大医院については、台大医院に検査報告をファクスで送るよう求め、台大医院がそれに応じなかった経緯があったとして、罰金処分を下さないことを勧告した。
処分をめぐっては、担当医師だけでなく、病院幹部も引責すべきだとの意見もある。柯文哲医師は、自分だけが処分対象となる見通しとなったことについて、「ミスがあったのは確かだが、(自分が第一人者を務める)膜型人工肺の手術を今後誰がするのか」と不満を漏らした。
一方、問題の臓器を移植された患者5人は、今のところHIVウイルス検査で陰性を示しているという。ただ、実際に感染しているかどうかは今後さらに1年から1年半の観察が必要となる。
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