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東海大学が「オタク学」講座、学生が殺到


ニュース 社会 作成日:2011年10月12日_記事番号:T00033053

東海大学が「オタク学」講座、学生が殺到

 私立の名門、東海大学(台中市)が今年度の一般教養科目として開設した台湾初の「オタク学」が、大変な人気を呼んでいる。本来は定員100人のところ、履修者は116人。講義を傍聴する教授や学生も現れ、毎回130人が詰めかける盛況だ。

 「オタク学」の授業は、アニメやコミック、ゲーム文化がテーマ。歴史や概論などのほか、オタク経済などの講義も行われ、鉄腕アトム、科学忍者隊ガッチャマンなども教材に取り入れている。講義を行うのは、東海大学物理学系の施奇廷教授、中原大学物理学系の許経夌副教授、元智大企業管理学系の元講師、黄瀛洲氏の3人。3人が同時に登場し、時には意見の食い違いから口論を繰り広げるといった、トークショーのような楽しい講義が展開される。

 実はこの3人、子どものころからアニメや漫画に傾倒し、30年以上のオタク歴を持つ。この「オタク学」は3人が大学側に掛け合ってやっと開設にこぎつけたものだ。当然、講義に対する熱の入れようも違い、学生からは「場がしらけない」「疲れない」と評判上々だ。学生が「私は◯◯オタク」というテーマでリポートを仕上げ、それをフェイスブックに公開し、得た「いいね!」の数を競うというユニークな試みも。

 東海大学によると、今どきの学生には、大学側が斬新なカリキュラムや学習の動機付けを提供する必要があるとか。この言葉を裏付けるように、近年、学外の専門家や有名人、タレントなどを招聘(しょうへい)したり、対談や校外実習などの講義形式を採用する大学が増えている。コミックの蔵書を抱える大学も多く、世新大学(台北市)にはなんと1万4,000冊あるとか。毎年台湾で開催されているアニメとコミックのエキスポは、売上高が1億8,000万台湾元を突破しており、今後もさらなる成長が見込める有望市場となっている。