ニュース 電子 作成日:2011年10月12日_記事番号:T00033080
大手スマートフォンブランド、宏達国際電子(HTC)の周永明執行長(CEO)はこのほど経済日報のインタビューに対し、「スマートフォンは既に単なるハイテク製品ではなく、娯楽、音楽、生活と結びついた新たな製品だ」との考えを示し、「新たなライフスタイルを創造し、文化をリードしたい」と今後の目標を語った。これまで主要ターゲットとしてきたビジネス市場から、若者を中心とする流行市場へと重心を移す方針で、「新HTC」への脱皮を目指す。同紙が12日付で報じた。
スマホ人口、「15年に38億人」
周執行長はインタビューで、現在スマートフォンの普及率は20%にすぎず、まだまだ成長の余地は大きいと指摘した。また2014~15年には現行の第3世代(3G)通信規格に代わり、4Gが主流となると予測。4Gは3Gに比べ10倍以上の通信速度を持つとされるため、主流になればオンラインでの映像サービスの発展が期待できると語った。
さらに「4G時代」が到来すれば、携帯電話による支払い、健康管理、電子商取引などさまざまな応用の拡大が期待でき、スマートフォンはあらゆる場面で活用され、ユーザーの生活を一変させる力を持つようになると予想。15年には38億人がスマートフォンを使用すようになるとの見通しを示した。ただ、これら幅広い応用が、より速く、より安全に提供可能となるには、完全なクラウドコンピューティング環境が不可欠との考えを示した。
発表会にレディー・ガガ登場
HTCはロンドンで7日、今年8月に買収した高級ヘッドフォンメーカーの米ビーツ・エレクトロニクスとの提携機種「Sensation XL」の発表会を開催。会場には欧米の大手通信キャリアがすべて集まったほか、世界的な人気を誇る女性歌手、レディー・ガガも駆けつける盛大なものとなり、HTCの流行市場における展開拡大への強い意欲を表明した形となった。
同ブランドの方向性を象徴するように、周執行長は今年、世界中を駆け巡り、各地のミュージックパーティーやファッションショーなど若者の注目を集める場所にたびたび姿を現しているが、同ブランドの戦略転換に市場では賛否両論が持ち上がっている。これに対し周執行長は、「ブランド立ち上げを計画した時も大笑いされた。でも今や世界100大ブランドに成長した」と強気だ。ブランド順位はさらに上昇すると自信を示す一方で、「順位が重要なのではない。台湾メーカーでもやればできることを示すことに意義がある」と強調する。
周執行長は「次のジョブズ」?
なおウォールストリートジャーナルはこのほど、周執行長について、デザインチームとマーケティングチームを率い、常に自ら製品設計に関与する姿勢が、先週死去したアップルの前CEO、スティーブ・ジョブズ氏に似ているとして、「次のスティーブ・ジョブズ」になる可能性があると伝えた。
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