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高鉄左営駅にサル侵入、ダイヤ乱してお縄に


ニュース 社会 作成日:2011年10月17日_記事番号:T00033141

高鉄左営駅にサル侵入、ダイヤ乱してお縄に

 高雄市の台湾高速鉄路(高鉄)左営駅で16日、保護動物のタイワンザルが駅構内に侵入するという、前代未聞の珍事が起きた。市消防局や農業局の職員が10数人動員され、3時間かけてやっとサルを捕獲したもの、プラットホーム1本が封鎖されたため、少なくとも3本の列車に10数分の遅れが出た。

 このサルは午前9時すぎ、第3プラットホームの鉄柱の上部に居たところを駅職員に発見された。さっそく、消防局職員が捕獲に乗り出したものの、サルは機敏に逃げ回り、なかなか捕まえられない。バナナをエサにしておびき寄せる作戦も試みたが、バナナを奪われて逃げられ、失敗に終わった。

 そこで今度は農業局が、麻酔剤の吹き矢で捕獲することになり、1発目の矢は外れたが、2発目がみごと命中。サルは自分で身体に刺さった矢を引き抜いて逃げたものの、高圧電線に接触して車両の屋根に転落。職員がさらに2発の矢を放ち、サルを昏睡状態にしてから網で捕獲し、3時間余りに及ぶサル騒動に幕が下りた。

 農業局によれば、このサルは推定年齢3~4歳のオスザルで、体重は20キログラム余り。左営駅がある左営区に隣接する鼓山区の寿山に生息していたが、ボスの座争いに敗れて群れを追い出され、エサを求めて周辺の山や村に出没していたと推測されている。サルは高圧電線に触れたため、やけどをしているものの、命に別状はなく、動物園に収容された。

 寿山はタイワンザルが群れで生息することで有名で、最近は左営区の半屏山でも寿山から移ってきたとみられるサルが増え、周辺住民に被害が目立ってきている。大半は民家に侵入して食べ物を盗むケースで、昨年は12件だったのが、今年は10月現在で27件にも上っており、そのうち捕獲に成功したのは2件だけ。被害地域の住民によれば、サル駆除にはパチンコとロケット花火が効果があるという。