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「本当に危険」、中台平和協定に蔡主席


ニュース 政治 作成日:2011年10月19日_記事番号:T00033207

「本当に危険」、中台平和協定に蔡主席

 
馬英九総統が総統選に向けたマニフェスト(政権公約)で、中台間で平和協定を締結する構想を表明したことに対し、民進党の蔡英文主席は18日、「本当に危険で深刻だ」と強い憂慮の念を示した。その理由として馬総統が掲げる『1992年の共通認識(92共識)』が、「一つの中国」を前提としていることを挙げた。

 蔡主席はさらに、「馬総統は民意の合意や立法院による監督が前提と説明したが、この3年あまりそんなものは存在しなかった」と述べ、馬総統は民意に諮ることなく対中政策を進めていると指摘。「こうした争議性の強い政策を推進するとすれば、馬総統に対する懸念と不安感はますます強まる」と非難した。

 日ごろ馬総統の対中姿勢を批判している李登輝元総統も、「平和協定は何を目的としているのか、はっきりと説明すべきだ。平和という耳障りのよい言葉で台湾をだましてはならない」と指弾した。

 民進党の蔡煌瑯・立法院党団幹事長は、「中国が台湾の主権を認めない現状では、平和協定は台湾にとって人身売買契約のようなもので、馬総統の『売台スケジュール表』だ」と非難した。

 なお、馬総統は同日、日米の国会議員との対話で、「平和協定は大陸(中国)と統一を議論するためではなく、両岸(中台)の永続的平和を目標にしている」と説明した。