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中国製アパレル製品、輸入開放先延ばしに


ニュース その他製造 作成日:2007年10月24日_記事番号:T00003343

中国製アパレル製品、輸入開放先延ばしに

 
 背広やウインドブレーカーなど、中国製アパレル製品54項目の輸入開放が先延ばしとなった。23日は開放の可否を討議する経済部国際貿易局(国貿局)主催の部会(省庁)横断審議会が予定されていたが、業界団体などの反発を受け延期が決まった。24日付経済日報は、「開放が遅れるほど、問題が扱いにくくなる」と政府の対応を批判している。
 

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 経済日報によると、国貿局は輸入開放を進める意向だった。しかし、10月5日に同紙がこの問題をトップ記事で報道したことを受け、政府上層部が方針に懸念を示したり、業界団体やメーカーが抗議したため、急きょ審議会の開催を延期し、引き続き関係者と意見調整を図っていくことを決めた。延期決定は、前日の22日に、邱義仁行政院副院長、何美ゲツ経済建設委員会主任委員(ゲツは王へんに月)、陳瑞隆経済部長の三者会議でなされたとみられている。いつ改めて審議会を開くかについて呉新華国貿局副局長は、「現段階では計画はない。しかし、できる限り早くやりたい」と語った。

 陳明通大陸委員会主任委員は、「この問題はまだ政策決定がなされていない」と説明し、一方で「メディアは事前に報道すべきでない。市場に影響してしまう」と経済日報を批判した。延期の決定はアパレル業界の票の流失を懸念した選挙対策ではないかという質問には、特に明確な回答をしなかった。

欧米商会はコメントせず

 輸入開放が検討されていた54項目の製品は、欧洲商会が開放を求めたものだ。欧洲商会、米国商会は2002年1月の世界貿易機関(WTO)加盟以降も続く中国製品の輸入制限に強い不満を抱いており、たびたび開放拡大を進めるよう政府に働き掛けてきた。審議会の延期決定について欧洲商会は「現段階では国際貿易局から連絡を受けていない」という以外のコメントを行っておらず、当面事態の進展に注意を払っていくとみられる。

 なお、本土派政党の台湾団結聯盟(台聯)の頼幸媛立法委員は、報道の直後から域内アパレルメーカーより多くの反対陳情を受けたとした上で、「この問題で政府が輸入開放小組を設立したのは外国商会による公然たる内政干渉であり亡国的恥辱だ。政府は早急に輸入開放小組を撤廃すべきだ」と主張した。

産業への影響は微少か

 呉新華国貿局副局長は54項目の製品について、「すべて台湾ではあまり生産していない羊毛、綿織物製品で、仮に無条件開放を行ったとしても関連産業への影響は少ない」と指摘している。紡織業拓展会の黄偉基秘書長も、「中国紡織製品の輸出価格は過去3年で1.5倍に上昇し、開放を進めたとしても域内産業への影響は大きくない」とし、以前ほどには低価格の競争力を恐れる必要はないという意見だ。

 経済日報は、「開放が遅れるほど問題が敏感になり、政府は対応に苦慮する」と論評している。域内メーカーが5年前から開放を求めている中国産の白酒(高粱酒などの蒸留酒)が、業績への影響が予想される金門酒廠実業、および税収への悪影響を懸念する金門県政府の反対で全く進まない状況を例として挙げており、保護主義による企業競争力の弱体化、消費者の権益阻害を批判していると受け取れる。