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ハイテク大手、Q4軒並み悲観視


ニュース 電子 作成日:2011年11月1日_記事番号:T00033486

ハイテク大手、Q4軒並み悲観視

 世界経済の減速感が強まる中、台湾のハイテク大手から景気への悲観見通しが相次いで出されている。タイ洪水の影響が懸念されるノートPC関連メーカーはもとより、スマートフォン最大手、宏達国際電子(HTC)も第4四半期は8%の減収があり得るとして、同期の受注に異例の見通しを示した。1日付工商時報などが報じた。

 HTCは31日、世界経済の不確実性に加え、ライバル製品の発売に先を越され、同社の第4世代(4G)通信規格対応機種が売上高に貢献する時期が遅れるとして、第4四半期の売上高目標として前期比0~8%減の1,250億~1,350億台湾元(約3,300億~3,500億円)を掲げた。

 ノートPC受託生産大手の仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)は同日、タイ洪水の影響により第4四半期の出荷目標を前期比5~10%減とし、今年通年で前年比15%減の4,000万~4,200万台に下方修正した。今年3回目の下方修正で、年初の目標から27%引き下げたことになる。ハイテク業界の景気予測に定評のある陳瑞聡同社総経理は、第4四半期が良くないのは確実だと強調した。

 PCブランド大手、華碩電脳(ASUS)の沈振来執行長は、当初は第4四半期は前期並みの連結売上高を見込んでいたが、タイ洪水で11月より同社のハードディスク駆動装置(HDD)の在庫がひっ迫し、同期ノートPC出荷に5~10%、デスクトップPCはそれ以上の影響が出るとの見方を示した。

 発光ダイオード(LED)のパッケージング(封止)最大手、億光電子工業(エバーライト・エレクトロニクス)の葉寅夫董事長は、LED業界の第4四半期は前期並みと予測。光電関連製品大手、光宝科技(ライトン・テクノロジー)の滕光中執行長は前期より悪くなるとみている。

クアンタとコンパル、来年は楽観

 なお、ノートPC受託生産大手2社は来年の状況に楽観的な見方を示している。

 広達電脳(クアンタ・コンピュータ)の梁次震副董事長は、来年のノートPC出荷は今年比5~10%増、6,000万台の大台を目指すと表明した。今年は同10%増の5,731万台の見通しだ。

 コンパルも今年の出荷予測は下方修正したものの、来年の2割成長目標は崩していない。

【表】