ニュース 電子 作成日:2011年11月2日_記事番号:T00033513
液晶パネル大手、友達光電(AUO)は1日、業績悪化を受けて副総経理以上の経営幹部16人に対し今月から無期限で15%減給を実施すると表明した。一般従業員の減給については「現時点で計画していない」としているが、幹部の減給は無給休暇や人員削減を実施するための観測気球ではないかとの見方も出ている。2日付蘋果日報などが報じた。
液晶パネル業界は不振にあえいでおり、AUOも第3四半期の損失が158億台湾元(約410億円)、第1〜3四半期累計では404億元に上っている。こうした中、蕭雅文・同社行銷推広処長は1日、厳しい時期を従業員と共に乗り切る姿勢を示すことに加え、経営目標が達成できていないことに対し、株主に対する責任を取る意味で幹部の減給を決めたと語った。幹部1人当たり月約4万5,000元の減給となり、年間にして1,000万元近い人件費が節約できることになる。なお、李焜耀董事長、陳炫彬副董事長は役員のため、減給対象には含まれない。
AUOの減給措置に対し、中原大学企業管理学系の諸承明教授は「幹部の減給が一般従業員の減給への準備だとすれば不適切」と語り、政治大学法律系の林佳和助理教授も「幹部の減給と同時に『短期内の無給休暇および人員削減はない』と宣言すれば立派だが、そうでなければ、今後こうした措置を行うための観測気球である可能性も排除できない」と指摘した。
金融危機の深刻さには至らず
ただ蘋果日報は、現在AUOの生産ライン稼働率は70%前後で、稼働率が50%まで落ち込み、副理以上の幹部で10%の減給、一般従業員に無給休暇を実施した2008年金融危機のレベルには達していないと指摘している。
なお、一方の同業大手、奇美電子(チーメイ・イノルックス)は「現時点で減給計画はない」と説明している。
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