ニュース 社会 作成日:2011年11月4日_記事番号:T00033546
 松山空港と松山空港の間に、直航便を就航させようという動きが出ている。書き間違いではなく、愛媛県と台北市の「松山」両空港のことで、同名のよしみで国際路線を開設しようという訳だ。
4~5年前、愛媛県松山市を訪れる台湾人観光客は年間延べ1,000人ほどだった。ところが近年は毎年4,000人を超える急増ぶり。その半数を占めるのが、台北市の饒河街夜市に隣接する「松山慈祐宮」の信者たちだ。250年以上の歴史を持つこの道教寺院は、俗に松山媽祖廟と呼ばれ、近年多くの信者が定期的に松山市を訪れている。
このビジネスチャンスに目を付けた愛媛県は、台北市の松山空港との間に直航便を開設しようと思い立った。中村時広知事や野志克仁松山市長をはじめ、温泉・旅館業者は、直航便に大変期待を寄せており、先月松山市を訪問した台北市温泉発展協会の周水美理事長も台湾政府に働きかける意向だと言う。
これについて郝龍斌台北市長は「そんな話は聞いたことがないが、楽観視している」とコメント。ところが、台湾の対日窓口機関、亜東関係協会によると、松山空港の対応能力は既に満杯で実現は困難との見方だ。
台北市の松山空港はもともと国内線の空港だったが、現在は一部の国際線も乗り入れる首都ハブ空港で、東京(羽田)や上海(虹橋)をはじめとする中国各地へ1日平均20便の国際線フライトが運航中だ。また、韓国・ソウル(金浦)との間に直航便を飛ばす計画もある。
一方、松山市の松山空港は、ソウル(仁川)と上海(浦東)との間に定期国際便を運航中だが、台北市の松山空港への就航は、ソウル(金浦)と比べると不利なことは否めない。台湾側が松山市の松山空港との直航を受け入れた場合、他の地方都市からも就航希望が相次ぐ可能性も高い。
折しも、愛媛県からは知事や松山市長をはじめとする一行200人が、昨日3日から4日間の日程で台北市を訪問中。「2011台北温泉祭」のイベントとして、松山名物である、みこし同士が激しくぶつかり合う「けんかみこし」を北投温泉で披露する。交流を深める一方で、外交部や交通部民間航空局などを訪問して路線開設を一歩進めたい考えだ。
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