ニュース その他分野 作成日:2011年11月8日_記事番号:T00033627
財政部が7日発表した10月の輸出総額は、前月比9.8%増、前年同月比11.7%増の270億3,000万米ドルで、3カ月ぶりに増加に転じるとともに前年同月比で2けた成長を回復した。11月、12月も270億米ドルの水準が見込まれる。債務問題に揺れる欧米など、世界的な景気減退が指摘されているものの、台湾の輸出は半年間で半減した金融危機当時と比べるとはるかに堅調で、過度に悲観する必要のないことが分かる。
1〜10月累計の輸出額は、前年同期比14.7%増の2,596億8,000万米ドルで、通年では3,000億米ドルを上回り、過去最高となることが確実な見通しだ。金融危機の発生した2008年、輸出額はピークだった8月の252億1,000万米ドルから5カ月後の09年1月には123億7,200万ドルと半分以下に減ったが、今年はピークだった7月の281億2,000万米ドルから9月に246億1,000万米ドルまで12.5%減少したものの、3カ月で下げ止まった形だ。
ただ、10月の輸出入統計では、資本設備の輸入額が前年同月比15.8%減の30億米ドルで、このうち機械は10年3月以来最低となる16億6,000万米ドルだった。世界経済の減速を受けて台湾域内メーカーが設備投資に慎重になっていることがうかがえ、今後の輸出の伸びに影響しそうだ。
電子製品輸出額、過去2番目に
10月は、台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)が火災・爆発事故後、操業を停止していた第6ナフサプラント(雲林県麦寮郷、通称六軽)内の工場の稼働を再開したことから、石化製品を含む「鉱産品」の輸出成長率が前月比82.5%と出色の伸びを示した。輸出額は18億2,300万米ドルだった。
スマートフォンを中心とする情報・通信製品も前月比29.5%増の19億1,100万米ドル。電子製品は前月比5.3%増の73億8,200万米ドルで、過去2番目の数値となった。ただ電子製品のうち、DRAM、発光ダイオード(LED)、CPU(中央処理装置)、太陽電池などが1〜3割の減少となった。
国・地域別では、中国の金融引き締め政策を受けて、中国(香港含む)向けの輸出額が105億米ドルとなり、全体に占める割合が4割を切った。一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは、タイ洪水を受けての振替受注によって前年同月比23.7%増の45億3,100万米ドルに拡大した。
自動車輸入が好調
10月の輸入総額は前月比3.8%増、前年同月比11.8%増の237億1,000万米ドルだった。自動車輸入が好調で、排気量3,000cc以上のタイプの輸入額は前年比44.2%増の7,100万米ドルとなった。
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