ニュース 商業・サービス 作成日:2007年10月25日_記事番号:T00003370
今月16日に発売された華碩電脳(ASUS)の超低価格ノート型パソコン「EeePC」は、インターネットの販売サイトで発売直後に売り切れる大人気となった。低価格の訴求力は強く、「使えれば十分(Good enough)」という考え方が消費者や企業の間で一つのトレンドとして確立していることが分かる。経済誌「商業週刊」の最新1040号が伝えた。
EeePCを発売した網路家庭(PCホームオンライン)のネットショッピングでは5分、ヤフー奇摩では3分半でたちまち在庫を売り切った。1分間当たり16台が売れた計算になる。「リアル」の店舗でも、家電量販大手の燦坤内湖店の前には、EeePCを求める買い物客100人以上が行列を作った。
低価格パソコンといえば、これまでは二流ブランドを除けば品質保証の無い型落ち品か中古品で、ユーザーの満足は望むべくもなかった。間もなく発売予定の広達電脳(クアンタ・コンピュータ)のOLPCプロジェクト向け「100ドルパソコン」も、モニターは白黒だ。しかし「EeePC」は、わずか7,999~1万3,888台湾元(約2万8,700~4万9,500円)ながら一般のノートPCと変わらない性能と品質を備えていて、インターネットが使え、文書処理ができれば十分と考えるユーザーには最適だ。
低価格コーヒーが人気
統一超商(プレジデント・チェーンストア)のセブン-イレブンで販売する一杯わずか30元の「CITY CAFE」は、今年1~9月に800万杯を販売した。1日当たり3万杯を売り上げる計算で、昨年同期比で67%の大幅成長となっている。米国ではマクドナルドの低価格コーヒーが人気となり、同社の株価が年初来27%上昇した一方、このあおりを受けたスターバックスはドイツ証券から1年後の目標株価を14%下方修正されてしまった。
理髪業界でも、今年1月からサービスを開始したCQ2快速剪髮連鎖店(ジャストカット)は、10分100元の低価格が人気を呼び、9月の来店者数の伸び率が350%に達した。
これらの製品・サービスはいずれも「使えれば十分」という考え方に立脚しているといえそうだ。しかし、ただ単に低価格で利用できればいいというのではく、「中の上」の質があって初めて受け入れられることも特徴だ。
経営戦略にも「使えれば十分」
スーパーマーケットの全聯福利中心は、経営に「使えれば十分」を持ち込んで成功した例として注目されている。業界の売上高成長率が1.93%と低迷する中、同社は可能な限り設備コストを削減して低価格販売を実現し、年8%の大幅な成長を遂げている。
林敏雄全聯董事長が1997年に就任した当時、すでに家楽福(カルフール)などの量販店が市場に進出しており、量販店が開店すれば周辺で4、5店の全聯支店がつぶれる状態だった。安さでは量販店にかなわず、便利さではコンビニエンスストアに対抗できない状況で、林董事長の採った戦略は「低価格で便利」だった。「量販店より最低でも1割安い価格」を目指し、経費の節約に取りかかった。応接用の会議室に6脚ある椅子は種類がバラバラで、4,000人以上を配下に持つ幹部でも個人の部屋はない。スーパーの立地は地下など賃貸料最重視。店内設備も中古品が多く、林董事長は「使えれば十分」という。
また、全聯が公務員用の福利センターだった時代から引き継ぐ宅配制度を残したり、量販店が出店しないような田舎にも「赤字が出なければ」即出店して店舗数を増やし、量販店が気づく頃には、都市部の量販店を包囲していた。
「使えれば十分」という言葉を生み出したハーバード大学のクレイトン・クリステンセン教授も、「創造とはパーフェクトな製品を作り出すことではない」と語るように、新たに市場参入を目指す企業にとって、この考え方は重視すべきポイントといえそうだ。
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