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保険外交員はもう古い?高給目指すならテレマ


ニュース 社会 作成日:2011年11月16日_記事番号:T00033774

保険外交員はもう古い?高給目指すならテレマ

 電話で商品の案内を行い、販売する「テレマーケティング」といえば、エアコンの効いたオフィスでのデスクワーク。もちろん電話料金は会社持ちで、顧客と直接顔を合わせる必要はない。会社が準備する見込み顧客のリストがあるので、自分で足を棒にしてお客を探す必要もない。電話営業のテレワークは、社会経験が浅くまだ人脈がない新社会人にも、始めやすい仕事だといえる。

 それではずいぶん楽な仕事かと思いきや、そうでもないらしい。保険業界のテレワークは、午前9時から午後6時までの勤務で、オペレーターは1日100コール、3時間半以上の通話が義務付けられている。電話がつながっても相手からすぐに切られ、通話時間が30秒未満の場合は、1コールとはみなされない。

 統計によると、成約は100コールでわずか1.5件。見知らぬ相手に電話をかけて営業するのだから、断られるのは必至だ。ベテランオペレーターによると、重要なのは断られても決して落ち込まず、すぐに気持ちを取り直し、挫折感を引きずらないことだという。

 鄭硯農さん(男性、34)が保険のテレワークへ転職したのは1年半前だった。それまで鉄板焼きレストランや旅行会社、宅配便などの仕事を転々としていた彼が、テレワークを始めたのは、宅配の仕事で訪れたある生命保険会社がきっかけだった。ホワイトボードに書かれていた社員の月収ランキングを見てびっくり。首位は30万台湾元だったという。

 鄭さんは「大金を稼ぎたい」と意気込み、この業界に飛び込んだが、最初の2カ月間は契約数も1〜2件と振るわなかった。が、3カ月目には保険契約額が30万元に。毎日夜遅くまで残業し、休日も出勤。休むのは1カ月に2〜3日だけで、今では上位3位に入る優秀なオペレーターとなり、会社の報奨制度で香港旅行にも行った。今年は年収300万元を目指すという。

 ちなみに、生保大手、国際紐約人寿(ニューヨークライフ)のテレワークの場合、基本給は2万5,000元と、一般企業の大卒者の初任給とほぼ同じ。だが、勤務1年後にはボーナスなどを加えると平均8万5,000元と、一般企業の4倍になる。

 台北や台中などに7カ所のコールセンターを設けている保誠人寿は、325人のオペレーターを抱え、業績は業界3位だ。マージンが最も高く、年収100万元のオペレーターはざらにいるとか。

 なお、ベテランオペレーターの場合、成約件数は月8〜10件と、保険外交員の5件を超えており、保険業界にとっては顧客開拓の有望株といえそう。テレマ市場での求人は1,000人以上に上っている。