光宝科技(ライトン・テクノロジー)は26日、太陽電池の益通光電(Eトン・ソーラー)、設備技術の漢民科技(エルメス・エピテック)、神通集団(マイタック・シネックス・グループ)などとの提携で、薄膜太陽エネルギー開発の「宇通光能」を設立することを発表した。台湾の太陽エネルギー産業界でこれまでで最も充実した企業陣による提携で、光宝集団は同分野への初の参入となる。益通光電の蔡進耀総経理は提携を通じて業界1位へと成長することに自信を示した。26日付経済日報が報じた。
宇通光能の設立時の資本金は14億台湾元(約49億円)で、出資比率は光宝と益通が23.9%ずつ、漢民12%、神通6%、ベンチャーキャピタル20%、益通と友達光電(AUO)の経営陣11%、などとなっている。
計画では2008年第4四半期に生産を開始し、年間生産能力を09年に20メガワット(MW)、10年に60MW、12年に180MWと大幅に拡大していく。また、09年4月に損益平衡を実現できると予想している。
林行憲光宝科技集団総裁は、「益通は台湾2位の太陽電池メーカーで、シリコン太陽エネルギー技術の上流、中流、下流の全てに展開している強みを持つ」と評価した上で、「太陽エネルギー電力は直流(DC)を交流(AC)に転換する必要があり、太陽エネルギーPVインバータが重要デバイスとなる。今後、益通の技術と光宝のPVインバータ技術を組み合わせていきたい」と語った。
益通の蔡進耀総経理は、「太陽エネルギーモジュールの販売価格は1ワット1米ドルにまで下落して初めて従来型の発電所と競争ができ、薄膜太陽電池は10年にそれが可能になる」という見方を示しつつ、光宝との提携によって勝ち残りが可能という見方を示した。また、「薄膜太陽電池は10年段階で世界全体の生産能力が2.2ギガワット(GW)、生産額200億米ドルに達し、太陽エネルギー全体の24%を占める」と語り、市場の成長力は非常に大きいとの認識を示した。
台湾を太陽エネルギー世界一に
陳瑞隆経済部長は25日、太陽エネルギー産業の関連企業との座談会で、「太陽エネルギー分野を新たな1兆元産業にし、世界1位を狙う」というビジョンを語った。台湾は昨年は太陽電池の生産量で世界5位(177.5MW)だったが、今年は4位(300MW以上)に上昇する見通しという。
経済部は産業の競争力向上のために、「再生エネルギー発展条例」の制定を目指しており、15年までに10万世帯以上の再生エネルギー利用を目指す。また、原料の多結晶シリコンの不足問題の対策として「火法冶金純化技術」などプロジェクト推進に当たっており、来年に純度6Nのシリコンインゴット150キログラムの産出を期待している。再来年は生産量500トンクラスの新工場設置を見込む。
このほか、各県市で太陽エネルギーのモデル建築物の建設を推進するため、来年から1県市当たり3,000万元の補助金を付与する考えだ。
70社が事業展開
経済部の統計によると、同産業の生産額は05年の70億元から昨年は212億元へと3倍に増加したが、まだ世界全体の生産額の2%を占めるにすぎない。今年は400億元、10年には少なく見積もっても1,500億元に拡大する見通しとしている。
今年は太陽エネルギー産業に進出した企業が過去最高の24社に上り、シリコンウエハーやシリコン電池、モジュール、薄膜太陽電池など関連企業は70社に達している。