ニュース 社会 作成日:2011年11月25日_記事番号:T00033966
「後ろで女性客が倒れています!」バスを降りる際、乗客がドライバーの沈小翔さん(34)に告げた。驚いた沈さんが後部座席まで見に行ったところ、会社員風の若い女性が座席で白目をむいて倒れているではないか!
歯をぐっと食いしばり、唇から血が噴き出している様子から、沈さんはてんかんの発作と判断。「皆さん、この女性を病院に連れて行ってもいいですか?」。沈さんは直ちに乗客に尋ねた。
バスは、始発の板橋から終点の都市交通システム(MRT)景安駅までの間を運行する台北客運(台北バス)の「橘5線」路線。ちょうど午前8時台とあって、通勤や通学を急ぐ人たちが20人乗っていたが、乗客は全員沈さんの提案を快諾。人命救助の方が重要だと賛成した。
そこで沈さんは、現場から最も近い双和医院を目指した。ある乗客は気を回し、携帯電話で前もって病院に連絡を入れた。バスは一路、クラクションを鳴らし、スピーカーで「緊急事態発生、前方の車両はお譲り下さい!」と叫びながら1キロ先の病院へ急いだ。4分後、てんかん発作の女性客は無事、病院の救急室へ運び込まれた。
医師によると、てんかんの発作は5分以上継続した場合、脳に障害が残ることがある。沈さんの臨機応変な対応と乗客との連携プレーによって、女性客は事なきを得たというわけだった。
沈さんは、女性を病院に運び込んだ後、緊張が解けてへなへなと道端に座り込んでしまった。そのときやっと、自分の衣服にも女性の唇から出た血が大量に付着していることに気が付いたとか。「わたしはヒーローなんかじゃない。誰もがすることをしたまで。それに、わたし一人では絶対できなかった」とあくまで謙虚。バス会社は沈さんを表彰する予定だという。
助けられた女性客の父親は、「娘が目を覚ました瞬間、台湾人の多くの温かい心を強く感じました」。母親もバス会社に電話を掛け、感謝の意を表したという。
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