ニュース 機械 作成日:2011年11月25日_記事番号:T00033992
工作機械大手、友嘉集団(フェアフレンドグループ)は24日、和井田製作所、シチズンマシナリーミヤノ、丸紅の日本3社との合弁会社を来年1月に設立すると発表した。ハイエンドの研削盤、旋盤を生産し、中国など世界市場に販売する。日本側にとって、台湾生産によるコスト削減、海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)による対中輸出ゼロ関税、およびフェアフレンドの中国での販売・サービス網を利用できる大きなメリットがある。25日付経済日報などが報じた。
新会社の名称は「和井田友嘉精機」で来年1月1日に発足、台中市精密機械創新園区に工場を設置する。資本金は4,000万台湾元(約1億円)で、出資比率はフェアフレンドと和井田が各45%、シチズンマシナリーミヤノと丸紅が各5%。フェアフレンドとともに新会社を主導する和井田は、岐阜県高山市に本社を置く切削工具用特殊研削盤で日本首位のメーカーだ。董事長には久保朝義・和井田専務取締役が就任する。
台湾の工作機械は、中国に輸出する際の関税が、今年ECFAによって従来の9.5%から5%に引き下げられた。さらに、来年からはゼロ関税となるため合弁新会社は大きなメリットを享受できる。
フェアフレンドと日本側は共同での部品調達も計画している。和井田はワイズニュースの取材に対し、昨今の円高への対策として、台湾からの部品調達によってコストダウンが図れると利点を説明した。
アジア・欧米8拠点に展開
台湾工作機械業界の「買収大王」と呼ばれる朱志洋フェアフレンド総裁は、2018年に売上高1,000億元で業界世界最大手となることを目標に、海外工場の設立や買収を積極的に進めている。
同社はイタリア大手企業3社を近く約1億5,000万ユーロ(約155億円)で買収作業を完了する予定で、朱総裁はこれにより来年に45億元の売上増が見込めると指摘。さらに既に買収したランバウディ社(Rambaudi)を合わせると、イタリアでは売上高2億ユーロの工作機械最大手グループとなると説明した。
イタリア3社のほかにも、旋盤とマシニングセンターで韓国10位以内のメーカーの買収も、年内に発表を予定している。
これらにより、フェアフレンドグループはアジアと欧米の8カ国・地域に工場や販売拠点を擁することになる。工作機械事業部の来年売上高は450億元へと今年の300億〜330億元から大きく成長する見通しだ。
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